ヨガを行じている人は、何事にも動揺しにくくなる。
そんな話を聞いたことはありませんか。
これを科学的に検証した論文を見つけました。スイスからのものです。
身体的な理由よりも精神的にヨガを行う時に、感情的な反応がより少なく、
より頻繁な練習で顕著にならない可能性があると書かれています。
経験豊富な36人のヨガの実践者(6ヶ月から11年の練習)をテストしました。
どのような内容かわかりませんが、ポジティブな明るい写真と、ネガティブな写真を見せたときに、
参加者の自己報告による感情経験および末梢の生理反応(心拍数、皮膚コンダクタンス、呼吸)を評価しました。
結果は、ヨガの練習の年数、頻度、および理由の関数として分析されました。
ヨガの経験が長い人ほど、ネガティブな写真を見たときの腹部の呼吸数が減少、
ポジティブな写真の時も腹部呼吸のふり幅が少なかったそうです。
精神的な理由から参加者がヨガを行った程度で心拍数が上昇したことがわかりました。
短期的なヨガの練習でも効果は得られる可能性があるが、
マイナスな状況に直面した場合、呼吸の興奮を減少させるには数年の実践が必要であり、
これはおそらく感情調節プロセスの進化の兆候である。
と結論づけています。
ここからは私の個人の意見ですが、
嬉しいという感情は、私たちにとって受け入れやすいです。
けれどこのふり幅が大きすぎても、もっともっとと依存しやすくなります。
一方で辛く、苦しく、悲しく、ショックを受けるような出来事を受け入れることは困難ではないでしょうか。
けれど、ヨガが上手に感情をコントロールできるツールであるならば、
この結果も納得できます。
人間は、ポジティブな思い出はすぐ忘れてしまうのに、
ネガティブな思い出は残りやすい。
都合の悪いことには蓋をしようとしてしまいます。
けれど、いつかは正面から向き合わなければ、重たいものを抱えたまま生きることになります。
それなら、向き合って、適度な距離でお付き合いしていくしかありません。
お付き合いできるようになれば、重たいものが意外と少し軽くなって、前に進みやすくなるかもしれませんね。