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【感情の調節とヨガ】


久しぶりの論文の紹介です。

若い世代(18-25歳)のアルコールや薬物の利用(AOD)に関する論文です。

誰でもストレスや痛みや苦しい感情から逃れる手段として、薬やお酒を利用したことがあるかと思います。

少し嗜む程度ですむならいいのですが、なかなかそうもいかないのが人間です。

特に年齢が若い世代は、お酒や薬でその時その場をやり過ごしてしまうことも多いでしょう。

けれど、それは副作用を伴い、長期的にみれば健康上に重大な結果をも時に招きます。

この論文には、過度の摂取は、致命的および非致傷的な傷害、他人に対する身体的暴力、犯罪、精神的健康問題などの無数の否定的な結果に結びついているとも書かれています。

若者のアルコールや薬物の使用/誤用を効果的に減らすためのより健康な感情調節を促進するための介入として、

瞑想やヨガなどの心身のアプローチは、ストレスからの解放、悲惨な感情のコントロールに役立つ可能性を示唆しています。

特にヨガの部分に関しては、たくさんの利点が書かれています。

・様々な感情を受け入れる能力の向上

・感情調節を行うのにより高い能力を育成する可能性がある

・ヨガの練習は、瞑想、意識的な呼吸、体と心両側面の意識、開かれた好奇心、注意力などを養うのに役立つ

・このような点から、実践者は感情的安定、穏やかな精神状態、不適応な認知・感情・行動を養うようになる

・継続的なヨガの練習を通して、自己調整能力を発達させる可能性がある

・重度のアルコール依存が軽くなる可能性がある

などです。

最近の米国の調査によると、18-29歳の米国青少年の約20%がヨガを練習しているそうです。

(Yoga Journal & Yoga Alliance. 2016 Yoga in America Study. Yoga Journal. Available online: http://www.yogajournal.com/yogainamericastudy/ (accessed on 22 June 2018).)

この数字が本当ならば驚きです。飲まずにヨガでストレス発散の時代が来るのでしょうか。

よく、生徒さんから、飲み過ぎたときに罪悪感を感じるとお聞きします。

結局、アルコールや薬では、一過性にストレスから逃れるような気がしても、感情調節は難しいのでしょう。

ヨガで色んな感情や行動を上手に認知・判断・受容する時代がきたら、エコロジーですね。


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