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【快適さに身をまかせない】


ランニングやスイミングなどの反復運動を行う時、

同じ動作を長時間続けることが飽きてしまったり、苦痛に思ったりします。

すると、どうしたらもう少し早く、楽に動けるようになるのか考えますよね。

ランニングシューズを買ってみたり、波がなく一人自由に泳げるレーンで練習したり。

久しぶりにシューズを履いて、しかもランニングマシーンで走ってみました。

シューズの反発力、平らなレーン、一定の速度、無風、適度な気温、誰ともすれ違わない。

全てにおいて「快適」に走るということに集中できる最高の状態でした。

そして久しぶりのシューズは、私にスピードというお土産までくれて

走れば走るほど速度を上げることができました。

心拍もそんなに上がりません。

たまにはこんな練習もいいとは思います。

けれど、これを続けると、怪我をするのです。

人工的な環境での練習は、自然ではない。

つまり、人間の本来の動きや感覚が鈍くなるのです。

人間の体は、単純に筋力を鍛えるのではなく、身体機能を理解して向上させることで

怪我を予防できる可能性が高くなります。

ただやみくもに頑張っても、無理な姿勢や正しい基本動作ができていなければ

むしろ弊害が起こる可能性があります。

そのためには、自然の条件の中で、つまり様々な運動パターンに適応する能力を獲得していく必要があります。

じゃり道や砂の上を走る。海を泳ぐ。

すると、人間の本来の動きを獲得して、感覚を磨いていくことができるようになります。

そしてこれは、アーサナにも当てはまる部分が多いにあります。

(アーサナはスポーツではありません。怪我予防と身体機能に関する共通点のお話です。)

無駄な負荷をかけないで効果を得るためには、

快適さに身をまかせないでいることが、実はとても大切。

ええ?いつも快適な姿勢で呼吸って言っているのに?と思う方もいらっしゃいますよね。

そうなのです。そこはその通りなのです。

自分の体の見極めが上手になるには

道具に身をまかせるのでもなく、アーサナの形にも囚われ過ぎないこと。

自分に必要な時に必要なことをに適度にやることで

取り組み方、向き合い方の精度が高くなります。

目的と目標を持って。

最終的に自分はどうしたいのかが「目的」

そこに行くまでの通り道が「目標」

目的は軸。ブレません。

目標は、手段や方法。変えてもいいのです。

自分に本当に必要な動きは何か、よく見つめていくには

ただ快適な環境や条件を揃えるのではなく

自然な自分の状態と向き合ってみて下さい。

アーサナを「目的」ではなく、「目標」にして向き合うと、

違った世界が見えるのだと思います。

最後にもう一度、ランニングなどと同じ共通点を書きましたが、

アーサナはスポーツではないということはお忘れなく。


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